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市民活動が秋田を変える!!〜イギリスに学ぶ市民活動〜

「秋田をもっと豊かに、気軽に市民活動に参加できる街に!」という思いのもと、「わらしべ貯金箱」をはじめとする活動をされているSiNG代表の武内伸文さんにお話を伺いました。

武内伸文さん
武内印刷株式会社取締役営業部長。
昭和47年生まれ。東京の大学で法律を学び、外資系経営コンサルティング会社に8年間勤務。退職後、イギリス・ウェールズにあるカーディフ大学・大学院で環境都市計画を学び、2005年に修士号を取得、同年秋に帰郷。留学時代に参加したNGO活動などの経験をもとに社会変革のコンサルティング団体「SiNG」を設立。大学での講演を行うなど、家業と共に精力的に活躍中。


聞き手
ダイナミック・サニート代表取締役 金澤良浩

イギリスに留学されたきっかけは?

以前の勤め先では、企業の変革を組織面や人事面、情報などでサポートしていくチェンジ・マネジメントの仕事をしていました。そのノウハウをもっと大きな対象に生かしたいと思い、それが「社会」だと考えました。ちょうど環境問題がフォーカスされていた頃だったので、「環境社会への変革」へ興味を持ちました。そこで、社会や環境問題についての知識と経験を得るために、社会や環境問題について成熟している認識があったイギリスへの留学を決めました。


大学院で学ばれた「環境都市計画」とは、どんな学問なんですか?

都市計画から環境社会をどうやって作っていくか、という学問です。環境計画はもちろん、企業に対して社会活動をどうやっていくか、地域の住民達をどうやって巻き込んでいくか、境目のない広い範囲の領域を学びました。

当初は、「社会の問題とは環境だ」と思っていたんですが、研究を進めるうちに「福祉や地域の安全性など、色々な問題をふまえて社会というものは豊かになる」と分かり、次の世代につながる豊かな社会を構築していくことが大切なのだと学びました。


留学時代はNGO活動に参加されていたのだとか?

環境のNGO団体「フレンズ・オブ・ジ・アース」に参加して、原子力の反対や遺伝子組み替え食品、風力発電などを扱いました。社会活動と言っても、イギリスではみんな力を抜いて参加していて、「興味のあることや出来ることを、やれる範囲でやりましょう」というスタンスです。街頭に出てデモンストレーションしてもいいし、オフィスで関連する情報が載っている新聞の切り抜きをしたり・・・。就職の際には社会活動が重視される傾向があるので、学生も集まっていましたね。


イギリスでは社会活動が盛んなんですね。日本では、社会を構成しているのは「行政サービス」と「企業」、あとは「少数の活動(市民)」という意識があるように思います。逆転現象が起きれば良い社会になるのかな、と思うのですが・・・。

 そうですね。日本では「行政」が頭になって「市民」がついていくようなイメージですが、イギリスは逆で、社会のメインプレイヤーは「市民」と「企業」で、それをサポートするのが「行政」という考えです。まだ完全ではないですが、国のレベルで浸透を図っていて、地域の問題を解決する時にも必ず三者が集まるようになっています。

日本でもそういう動きはありますが、まだまだ形式的。そして、そういう社会に生きてきた我々には「私たちが主役!」という意識がほとんどないように思います。そこはSiNGの活動で苦労されませんか?

逆にその部分を楽しんでいますね(笑)明確に「市民と企業が主役」、「行政はサポート」だと割り切って活動しているんです。これまでの活動を通して色々な方とお会いしましたが、皆さんそれぞれにアイディアを持っていると実感しました。そのアイディアが発揮できるような枠組みを作るのが行政で、実際の活動には幅を持たせた自由度が必要だと思います。


SiNGの「わらしべ貯金箱」の活動はとてもユニークですね!

原型はイギリスのチャリティーショップなんです。イギリスの商店街には、「ガンの研究」などと目的が書かれた看板のあるフリーマーケットのお店版がたくさんあります。そこでは不要になった物が市場よりも安い値段で売られていて、働いている人も趣旨に賛同して協力しています。


間接的な関わりでも参加意識につながりますよね。私も時々「わらしべ貯金箱」を利用していますが、「不要になった物が片づけられていいな。このモノがお金になって、それがベロタクシーになるんだ」という意識があります。

 私が市民活動を始めてみて大切だと分かったことは、「気軽に始められること」「自分のできる範囲で活動できる自由さ」「続けていくと嬉しいことがある実感」です。わらしべ貯金箱は、モノの値段を欲しいと思った人が付ける特殊な仕組みにしています。それは、その人の嬉しさや満足度で値段を決めて欲しいからです。モノや情報があふれかえっている中で、自分の価値観を見つめ直すきっかけになればと考えています。この仕組みは、規模や形を変えて色々なところに発展していく可能性があると思います。




色々な方が集まるなかで、よくまとめていらっしゃいますね。「皆さんが主役ですよ」という市民活動の場合、リーダーの考え方などはあるのでしょうか?

ゴールを遠くに考えることが必要だと考えています。私たちの活動の先にある目標は、「気軽に社会活動に参加してもらう」こと。社会は、大多数の人の意識が変わってこそ変わるんだと思います。ですから、社会活動に参加する人の母数を増やして、それが体験に変わって、もっと他の事もやってみようかなというマインドの変換を期待しているんですよ。そして僕ができることは、その仕組みや仕掛けを作ること。ですから、自分の仕掛けのところに色々な人が来て、予期せぬことが起こってもそれを楽しいと思うんです。色々な人ウェルカム、と思ってます(笑)


秋田はとてもトラディッショナルなところですが、きっかけがあれば東京的な発展を超えていける可能性があるんじゃないかなと思うんですが・・・。

そうですね。今の素材をそのまま活かせば良いと思いますね。例えば、シルバー先進地域なども良いと思いますね。SiNGとしても、色々な事をして秋田を豊かにしていきたいと思います。


東京的ライフスタイルではなく、「秋田での暮らしの幸せ感」が普及していけばいいですよね!これからの活動に期待しています。貴重なお話、どうもありがとうございました。

■武内印刷株式会社 秋田市川元松丘町4-59 TEL 018-862-8754
■SiNGホームページ http://www.singjapan.com/

わらしべ貯金箱とは・・・
不要になったモノを寄付し、集まったモノを買い手が自由に値付けし、貯金箱に入れるという仕組み。貯金を使った社会活動の第一弾として、ベロタクシー(自転車タクシー)の購入を目指している。出品物は、スーパーランドヤマト大町・サービスカウンターで随時受け付け中。


Information
第1回チャリティーウォーキングin Akita
6月22日(日)・AM11:00〜PM1:00 スタート/アゴラ広場
 社会活動団体がそれぞれの活動を仮装等でPRしながら、中心市街地を行進します。このイベントはどなたでも参加可能で、賛同する社会活動団体と一緒に行進することができます。また、ゴール会場には、各団体の貯金箱が設置され、参加者及び一般の方による各活動への応援金を募ります。

お問い合わせ
チャリティーウォーキングin Akita実行委員会 武内 TEL:090-2363-0398